題 未 定



「ただいま~。」

今日はまじ疲れた…。
啓哉のやつ
大会近いからって
飛ばしすぎだよ。


エナメルを置いて
キッチンへ向かうと
ソファーで姉ちゃんが
テレビを観ていた。


「あ!愁斗。お帰り~。」

「ただいま~。あれ~水無いんだけど~。」

冷蔵庫をあさりながら言う。

喉乾いて死にそ~なんだけど~。

チラと、姉ちゃんをみると
白い封筒の手紙を手にしていた。


「……ちょ。やめろよ。」

急いで手紙を取り上げる。


「…あんた、まだ読んでないの?」


「………読んで何の意味があんだよ。」


険しい顔をした姉ちゃんと
目が合う。



「…別にあんたが責任を感じる事は無いけど…放っておく訳にもいかないでしょう?あの子だってツラいのよ…。」



「俺に…どうしろって言うんだよ。」


「だからあの子の気持ちも………。」


ピリリリリリリ


俺の携帯が鳴った。


着信‐葵




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