題 未 定
「高橋…!」
切符売場の横に
立っている
高橋に向かって手を振る。
「あおちゃん遅い~。」
「だって~。はい。教科書!あとサイダーも!」
家にあった
サイダーを手渡す。
「おっ。いいねいいね!」
「前、飲み損ねたしね!」
まぁ。あたしが
飲んじゃったからなんだけど。
「そのせいで倒れたな~。」
…すんません。
高橋のノドが
ゴクゴクといい音をたてる。
二人でくだらない話をしながら
ブラブラしていると
家の近くの公園に着いた。
「あ、ここで大丈夫だよ!」
公園のかどで足を止める。
高橋が目をパチクリさせる。
「ん。」
高橋が目をつぶって
顔を前につき出した。
…………?
「なによ?」
「代償のちゅー!」
けっっ?
な…なにを言って…。
「は~や~く~!」
そんな事言ったって…
自分からなんて…。
少し考えてから
目を閉じて
そっと顔を近づける。
あともう少し…。
自分が思ったよりも早く
唇が触れた。
ん……?
ビックリして目を開けると
目の前に高橋の顔があった。
「あおちゃん遅いんだもん。」
「へへっ。」
思いっきり
照れ笑いしてしまうあたし。