題 未 定


奈那と教室で看板作りをしていると
男子たちがクレープと一緒に帰ってきた。

「あっ。おいしそーじゃん。」
那奈の視線を目で追ってみると
クレープ!
みんなのクレープ美味しそ~。


…あれ?高橋…どこだろう。

教室をキョロキョロ見渡すが
高橋の姿は無かった。



ドアに目をやると
阿部くんと目が合った。


「あ!阿部くん!高橋は??」


「……あ…あぁ。分かんね…。」


ん……?今目ぇ泳いだ…?

「探してくる~。」



廊下に出ようとしたとき
阿部くんに腕をつかまれた。


「高橋。」


びっくりして阿部くんを見た。

いつもなら高橋ちゃんって
言うのに。
なんだか今日の阿部くんは違う。

「……?」



「あいつさ…」


「高橋がどうかしたの?」


「…多分めっちゃ長い便所だから!」


なんだぁ!
真面目な顔して言うから
何かと思っちゃった…。


阿部くんの肩を叩く。







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