題 未 定
「愁斗?」
高橋と綾瀬を駅まで
送った後2人で
俺の家へ向かおうとしていた時
啓哉が珍しく俺の名前を呼んだ。
驚いて振り返った先には
少しムスッとした啓哉が
道路のど真ん中に
突っ立っていた。
「おい。あぶねーぞ?」
啓哉がまっすぐ
俺を見据える。
「亀井だっけ?なんかあった?お前らおかしかったじゃん?」
やっぱり気付いてたんか。
クレープの時はあえて
聞いてこなかっただけか。
「お~。まぁ無いな。」
携帯をいじりながら答える。
なるべくこの話は避けたかった。
「でもなんか高橋がさ。」
啓哉の言葉に
ボタンを押す指が
一瞬ピクリと不自然に動く。