題 未 定
信じてる
「いけ~高橋!シュートシュート!」
「あ~!相手もやるねぇ。」
那奈とあたしは
必死に声を張り上げる。
今日はサッカー部の大会!
阿部君と高橋は
後半から出場している。
さっきから
結構チャンスあるのに
なかなか決まらない。
「も~う!!シュート!!」
なんだか歯がゆくて
思いっきり叫んでみた。
一瞬高橋が
こっちを向いて
ニカッと笑った。
(那奈いわくデレッと笑った)
やっぱり
プレーしてる高橋は
誰よりもカッコよくて
誰よりも輝いてる。
一生懸命な姿
カッコイイ。なんてね。
「う~ん。なんか阿部っちしんどそうだねぇ。」
那奈がそう言うので
阿部君を見てみると
確かに表情が辛そうに見えた。
「大丈夫かなあ…。暑いしね~。」
後半も残りわずかになった頃
こっちに動きが出てきた。
高橋がゴール前に
上手くパスを出して……
「「入ったああああ!」」
思わず那奈と抱き合って
ハイタッチした。
やったね。
高橋も喜んでる…。
そして高橋があたしを見て
ガッツポーズ。
あたしもガッツポーズ。
嬉しそう。
高橋が膝に手をついている阿部君に
声をかけている。
やっぱりなんか
阿部くんおかしいみたい…。