題 未 定
「それでは次回は次のページ行きます。」
先生の声と同時にチャイムが鳴る。
あー今日も終わったー!!
腕をあげ思い切り伸びをする。
ふあーとあくびをしていると
こっちに来る愁斗が横目に見えた。
「あおいー!!寝すぎだって!」
「だって眠くってもう。」
まったくあおちゃんはー
とか色々ブツブツ言ってる
愁斗の横で
寝ていた分のノートを写す。
「愁斗、今日も部活でしょー??」
「んー。あっちいんよねーまぁ嫌いじゃないが。」
「終わるの待ってよーか?」
「あ…いやちょ…啓哉ー??今日ってミーティングあるっけー?」
あ、間違えた。
あたしの前の席に座り直した愁斗が
さりげなく消しゴムで消してくれる。
「あったと思うけどー!!」
「だよなやっぱり。んじゃあおちゃん、帰ってお勉強して!!」
消しカスをパッパッと
はらう手を見ていると
つくづく彼が几帳面なんだと思う。
「葵ー?」
顔を覗きこまれて
我にかえった。
「あ、うん!分かった。頑張んなきゃねっ!」
「ごめん。最近時間とれなくて。」
そう言えば今日
待ってようか?って言ったのも
最近一緒に帰ってない気がしてたからだ。
「んーん!試合も近いんだから頑張ってもらわないと!!」
さんきゅーと言って
にかっと笑った愁斗は
やっぱり普通の愁斗だ。