超人番長ハイパーマン!
一向にイクラドンは大人しくならず、空中に縫い止めたように動かないハイパーマンの左腕を噛みちぎろうと首を振っている。

ハイパーマンのハイパー皮膚には傷はつかないし痛みもさほどないが…

「なあ、だから怖くないってばよ…」

ハイパーマンの生温かい笑顔が引きつってきた。

イクラドンは興奮したようにさらに激しく足掻いている。

ハイパーマンの堪忍袋の緒がプチンと切れた。

「いつまでカジッてやがんだこの巨大ゲッシ類がぁ!」

叫びながら噛まれていない右腕でイクラドンの横っ面を思いっきり殴りつけた!

イクラドンは吹っ飛び山の木々をなぎ倒しながらゴロゴロと転がってゆき、街はずれに建っていた十二階建てのマンションを粉砕して止まった。
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