その赤薔薇を手折る時
「んで、なんの仕事希望なんだ?」


「ご自分で確認した方がよいかと」


アスカはドアを少し開き部屋の中に顔を出した。

男はアスカ専用のソファーに座りくつろいでいる。


「おい」

男はアスカの声にドアの方に振り向く。

サングラスがズレておどけた顔が丸見えになっている。


「確認だ、なんの仕事希望なんだ?」



男は二カっと歯を見せ笑った。


「シェフ♪」


バタンっ!!




ドアを閉めアスカの動きが停止する。


「シェフっと言ったぞ」


「そのようですね」


「料理作れるわけだな?」



「もしくは、作りたい」



「確認するけど、奴がつくった料理は・・・」




「坊ちゃんがお食べになる料理です。365日。」






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