その赤薔薇を手折る時
二人は真っ青な顔をして部屋に戻った。

黒の部屋に心ブルーの二人。

黒の部屋に心ピンクの男。




「遅かったなぁ!で?採用か?」


男はウキウキして返事をせかした。



「え~・・・料理経験は?」

目があちこち泳ぎまくっているアスカが質問した。


「5年!」



「あ~・・・どこで?」



「船っ!」


船?客船か?

少し安心し、はっとアスカの顔が晴れた。



「船!そうか船か!どこの船だ?客船、バイライ船か?ノーダンクルー号か?」




笑顔のアスカに男も笑顔で答える。


「海賊船!」


・・・・・・。


え?
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