その赤薔薇を手折る時
「そうか」
真っ赤な顔をして怒るアスカと、笑顔で相手をするルイン。
二人の姿を見つめ、老人の頬がゆるんだ。
「いい執事をもったねぇ、アスカ君!」
「どこがだ!!」
「んじゃ、服脱いで後ろ向いてくれるかの?」
「ん」
アスカは言われるままボタンに手をかけた。
一つ一つはずしていく・・・。
「おい」
ボタンをはずしながらアスカが叫んだ。
「はい?」
いつものようにルインが応答する。
「・・・・お前は部屋から出ていろ」
・・・・。
ルインは驚いたが、後ろを向きドアノブに手を伸ばした。
「わかりました。なにかあったらお呼びください」
そういい捨て、ルインは静かに部屋から出て行った。