萌えきゅん彼氏
「うんっ綾だよ!」
《うん。知ってる。》
いつも間近で春の声を聞いててもきゅんきゅんだけど、電話の春の声はもっときゅーん♪ってなって
ドキドキが止まらない。
《さっき千夏先輩が出たからビックリしたよ。》
クスクス笑う春にあたしも自然と笑みが溢れた。
「うんっ」
《うんって…意味分かんねぇよ。あ、それよりさぁ…》
受話器から聞こえる春のSな口調にまたきゅんきゅんしちゃって
興奮のあまり手に持っていたフォークをそのままブンブンと振った。(※よい子はまねしないように。)
《…あの今日さ、用があるから一緒に帰れないんだ。ごめんな?んじゃ、それだけだから…》
えっ……
「えっ春?どーゆう…」
ブチッッ
―プー…プープー…
「えっ…」
え
ええ…
ええええぇぇぇぇぇぇぇっッ!!泣。