萌えきゅん彼氏
「流治は…その…えっと…あたしの」
申し訳なさそうに俺を見上げて上目遣いする綾香に胸キュンするも、
「綾香の元カレです。」
流治という男が口出ししてきたせいで気分は台無し。
つか、
なんでついて来てんだよっ!!
「…ちょっと!それ、あたしが言うセリフッ!!」
少し不機嫌な俺を気にしながら慌てて男の肩を叩いてそう言った。
「何?元カレが元カレって言っちゃ悪いわけ??てゆーかこの彼氏お前よりも年下?お前年上好みじゃなかったっけ?」
男は叩かれた肩を手で押さえながら俺を指差した。
「別に、流治には関係ないじゃん!もういいでしょ?春っ行こ!!」
綾香は俺の腕を掴むと男にあっかんべーをして歩き出した。