専業主婦生活<その2>
そんな些細な「気がかり」が
いつの間にか積み重なり、
典子にとっては‥

「何か手抜きをしているような」
「やらなきゃいけないのにしていない」

という思いに駆られストレスとなっていくのだった。

友達に話すと
『別にホコリで死ぬわけはないし、
大体、典子の家はいつ行っても
きっちり片付いてるじゃない。

どこまでピカピカにしたいのよ?
第一、一日家にいるなんて、
もったいないわよ!』

‥と言われるだけで、
やはりわかってもらえないのである。

もちろん、『家事』についての考え方は
ひとそれぞれである。

家に一日いて
「やってもやらなくても大勢に影響のないこと」に

時間を費やすよりも、
社会に出て多くの人に会ったり刺激を受け、
且つお金にもなる方が
『一石二鳥』
だという人もいるだろう。




< 8 / 10 >

この作品をシェア

pagetop