櫻吹雪
一日遅れの入学祝いで
4人で飲んだくれたあと、



ガチャ…


誰もいない孤独な世界へ帰ってきた。



風呂に入って着替えをすますと

テレビもつけずにベッドに飛び乗った。



今日の怪我が少し痛んだ。



マツリ…ヒマ…ストール…



アタシの頭の中は

いつだってこの3人で埋まってる。



──アタシが逃げるわけにはいかない。





背中に爪を立て

きつくつねった。



アタシの…決意。





『おめぇはやめとけって!』

『うるさい!
アタシが決めたことなんだよ!』






“背中に咲き誇る

櫻吹雪に負けないように。”




アタシは、アタシを



貫き通す。





高校生になった夜。





今日もアタシは携帯を握りしめ




深い深い眠りについた。










.
< 14 / 79 >

この作品をシェア

pagetop