櫻吹雪
女だから…分かんなかったのかな…。



弥「…ゴメン…、」


源にも、サンにも、2人への意味で謝った。



アタシはただ
ムカついただけ。


暴れたかっただけなんだ。



俯いていると…

ポンッ


剛が優しく頭を撫でてくれた。


あんまり見ない顔。
優しくて、穏やかに微笑んで。




しばらくして帰ってきたストールとサキと敵だったスノー。


とりあえず
重傷なサンとスカイを病院へ運ぶ事にして、剛がスカイの体を起こそうとしたとき…。




「スカイ!?」
「なんだお前、知り合いか?」
「中学んときの連れだよ!」

数人の男たち。
中の1人が叫んだ。


「オイゴラァ!!!!
てめぇかサクラァ!!」

やがて1人がキレて
アタシの胸ぐらを掴んだ。



弥「…………」

「何とか言えよ!!??」

マ「……おい…!」





「おーい。やめとけ」





ヒ(……!?)

「…イッシさん…」



「女の子に乱暴は

いかんでしょーが。」



光る茶金色。

前髪とサイドの髪を一気に後ろにくくったオールバック風の髪型。

かなりの長身。

そいつの吹いた煙は

空高く、高く

のぼっていった。



「ふわぁーあ…
はやくそこの看板の

お好み焼き食いにいこうぜ」



「…はーい」



後ろ姿だけなのに

そいつを見たとき。

ここにいる全員が圧倒されていた。



ヒ「…あれが…“尊王”…イッシ…」



誰もが一度は
聞いたことのある名だった。



マ「…はやく行くぞ…、」


マツリはそいつが消えた方を
ただじっと見つめて

静かに言った。


ス「…よっし!」


とにかくうちらはそれから病院に向かった。
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