櫻吹雪
それはとても“綺麗”で──


アタシは一瞬にしてファンになってしまった。


柊は
ステージ上からアタシに向かって手を振った。


だからアタシも
ニッと笑ってふり返した。



弥「…おっちゃん…
柊って人かっけぇな……」

「はは!だろ!

いっつも男連れのお前が女の子に興味持ってくれてよかったよ!」

弥「残念!
アタシ高校入って2人も女友達できたから!」

「お!すげぇじゃねえか!」



って言ったものの、一般の子はもっと多いよ…


柊「あら、もう帰るの?」

弥「あ、うん
…また来るよ」

柊「そう。…待ってるね」

弥「おう」



最後に、それだけ交わして
アタシは店を出た。


なんか…ムカついてたけど冷めちゃったな。


柊詢…また逢いたいな


サキが心配してるかもしれないし
はやく帰ろうか。



そう思ってアタシは家に向かって歩き出した。


─────────…


弥「ユウとデートに行ってきます♪
ご飯は冷蔵庫にあるから食べてね(^ω^)★
サキぽん」


帰って机の上にある手紙を音読してみた。


…またかよサキぽん。


ユウとは最近できた彼氏で、合コンで知り合って以来
猛アタックを受けこの前告られたそう。


そして見事OKだと。



ったく…

なんか悔しいってか
寂しいじゃんかよ。


そういうことならアタシも夜遊びするか。



そう思ってサキのご飯を食べてから、アタシはまた外へ出た。


────ガチャン



レ「あ…サクラさん……」

弥「レイン!!!
何やってんの?笑」


レ「ちょっと…
そこのコンビニに…」

弥「そーなんだ!
…あ、アタシこれから暇なんだけど
遊ばねえ?」

レ「…すみません…」

レインはほんのり
頬を赤くした。

レ「…総長が…待ってますので…」

…なるほど。
恋だねー。

弥「そっかぁ!頑張れよ!」

レ「お誘い…ありがとうございます…」


レインは小さく礼をすると
また歩き出した。


…アタシだけ寂しい奴だなぁ。
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