櫻吹雪
──その日の夜──



弥「…あ、マツリーッ!!!」


少し高級なマンションの三階。

アタシは洗濯物を入れようと外へ出た。


すると偶然か、マツリが前の道を歩いていた。



マ「…ぉお!
まだ起きてんのか!」


弥「まだ9時だっつーの!」

マ「よい子は寝る時間だよ!」

弥「はあー?(笑)

…つーかケガしてんじゃん!

誰にやられた!?」




マ「…テメェだよバカ野郎!(怒)」

弥「え!?アタシかよ!?」

マ「昼間のこと!
忘れたとは言わせねぇぞ!(怒)」



弥「…あ…あぁ゙…」




今更ながら今日の調子に乗りました出来事を思い出した。


あれは中学のころ

マツリと2人でしていたもの。


中3からはストールとヒマワリも混じって


“四角形”となった。


名前なんかないけど


うちらなりの気合いの入れ方。



ボロボロに負けた日も

フラフラになりながら勝った日も



いつだって記憶には
2人で、4人で殴り合った光景がある。




マ「お前は女のクセによー…

バカでちっとも丸くならねー。」


弥「ハイハイ、悪かったですよーだ!!!」



マツリは自分の肩を叩いて言った。



マ「腕。
出すんじゃねーぞ。」




アタシは、いつもそう言ってくれるマツリが

凄く嬉しくて。



少し笑って答えた。



弥「…わかってんよ」




マツリはガシガシと頭を掻いて

少し照れながら「そうか」と言って手を振って行ってしまった。




マツリと別れたあと
アタシはさっさと洗濯物を入れて


ベッドに寝転んだ。
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