【短】隣のお兄ちゃんと私
番外編:名前
カリカリカリ…
室内にシャーペンを動かす音だけが響いている。
アルファベットの上を意味なく動き回るシャーペンは、まるでくるくると踊りを踊っているようだ。
そのシャーペンの持ち主である私、鈴木奈美は、ちらっと隣を見上げた。
その視線の先にいるのは、真剣な顔をして問題集を捲る、端正な顔をした人だ。
いまだに自分でも信じられないことだったけど、その人…隣の家のお兄ちゃんに対する片思いが実ったのはつい最近。
いわゆる、恋人というやつになった…らしい。
こうして家庭教師をしてくれる間も、私は飽きることなくお兄ちゃんを見つめていた。
かといって、勉強に身が入らないというわけでもなく、お兄ちゃんに誉めてほしいという純粋(?)な動機から、私の成績は徐々にあがっていた。
室内にシャーペンを動かす音だけが響いている。
アルファベットの上を意味なく動き回るシャーペンは、まるでくるくると踊りを踊っているようだ。
そのシャーペンの持ち主である私、鈴木奈美は、ちらっと隣を見上げた。
その視線の先にいるのは、真剣な顔をして問題集を捲る、端正な顔をした人だ。
いまだに自分でも信じられないことだったけど、その人…隣の家のお兄ちゃんに対する片思いが実ったのはつい最近。
いわゆる、恋人というやつになった…らしい。
こうして家庭教師をしてくれる間も、私は飽きることなくお兄ちゃんを見つめていた。
かといって、勉強に身が入らないというわけでもなく、お兄ちゃんに誉めてほしいという純粋(?)な動機から、私の成績は徐々にあがっていた。