【短】隣のお兄ちゃんと私
いくら昔はよく遊んだといっても、もうかれこれ中学一年生のときから、4・5年は会っていない。


それなのに、急にフレンドリーな感じにできるわけもなく、お互い何も喋らないまま5分くらい経過してしまった。


いや、お兄ちゃんがわざわざ家庭教師に来てくれたのに、こんな私側の事情で時間を無駄になんか出来ない!


そう思った私は、とりあえず苦手な科目から教えてもらおうと思い、英語の教科書を本棚から出そうとして立ち上がった。



ーーーがしっ




がしっ??




え、え、え??



自分の置かれている状態が全くつかめなかった。

なにやら腰のあたりに巻きついている腕。

背中に感じる硬い胸板。

耳元に感じる吐息。



つまり、私はおにいちゃんに後ろから抱え込まれていたのだ。



なぜーーーーーーーー!!?
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