LOVE電波発信中

留守番電話

非通知からの電話が来て、一週間。
私の携帯は、鳴り止む事を知らない。
授業中だろうが、睡眠中だろうが、関係なく狂ったように鳴り続けている。
着拒だって非通知だからな、しようがない。
ケータイを変えればいい話だけど、先月笑実と遊び過ぎてお金に余裕がない。

バイトでもしようかな…

「乃藍~っ♪お弁当食べよっ。」
「うん♪」
気分よく、お弁当箱を開く。
「ぁ、笑実~私バイトしようと思うんだけど、なんかいいバイト知らなーい??」
「あー、それだったら駅前の喫茶店がいい!!制服かわいーし、時給1500円ってめちゃヤバだから!!」
じっ…時給1500円!??
なにそれっ!?ありえない!!
「まじでーっ!??じゃあ今日行ってみようかなっ。」早速やる気が出てきた私は、プチトマトを摘み口へ運んだ。
「バイトは禁止~~!!」
「ぅわっっ、また関本かよ!」
前回と同様に、私達の会話に割り込んでくる関本。
< 8 / 22 >

この作品をシェア

pagetop