何度もキミに恋をする
帰り道。

あたしは蒼にさっきの事を聞いてみることにした。


「ねぇ、蒼。
『いつものとこ』ってどこ?」

数歩先を歩いていた蒼振り返って教えてくれた。

「あぁ、いつもんとこな。
俺ら、小学校の頃から秘密基地作ってん。

明日までの、お楽しみな?」

そう言って笑う蒼。

お楽しみ、かぁ。

「えー…。教えてよ!
気になって眠れないよ。」

「いやや!」

教えて!いやや!

そう繰り返しながら歩いているうちに、杏の家に着いてしまった。


「ほんなら、明日な!」

そう言ってダッシュで去っていく蒼。

「しょうがないなぁ…明日ね!」

そう言って、杏は蒼に向かって手を振った。
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