彼とあたしの秘密の事情

俺が姉貴を見つけると姉貴も
俺に気付いたらしく

目があった


俺はすぐに目をそらしたが・・


「凌、リンさん手振ってるよ

 かなり目立ってるよ・
 しかも、ちょっと前の栞ちゃん達に
 迷惑かかってるし・・」


もう、本当にやめてほしい・


弟の試合ぐらい静かに見てろよ



俺はそうはそう思ったけど
姉貴の方を見ることはできなかった



・・・というか


見たくなかったのかもしれない





陸以外、あれが俺の姉貴って
知ってるのが誰もいなくてよかった


そう心から思った


「今日は試合に集中できないかも・・」



そうつぶやいた



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