彼とあたしの秘密の事情

俺は、まっさきに姉貴に電話をした
今、俺が頼れるのは俺のことを一番、
わかってくれる姉貴


「姉貴?
 あのさぁ、俺イタリアのトップチーム
 からオファーが来て、そっちに
 行こうと思ってるんだけど・・」


「あっ、そうなの

 わかなちゃんはどうするの?
 まさか、別れるなんていわないで
 しょうね・・」

姉貴のは意外と冷静だった
俺もそれにすこし安心した


「そのことなんだよ。
 姉貴に相談しようと思って・・・」


「最初からいっておくわ。
 別れるっていうなら、もうあなたの
 話は聞かないし、兄弟としての縁も
 切る、あたしはその覚悟よ。

 あなたあたしと約束したんだもの」


「わかってる。
 俺だって、わかなと別れるつもりなんて
 ないよ。

 ただ、移籍のことわかなにまだ
 言ってないからどうしようと思って・・」


姉貴がこんなに、真剣に俺の話を聞くのは
初めてだ。

それほど、俺たちのことを考えてくれている
そう考えると、また安心した






 
 
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