彼とあたしの秘密の事情

 必ず、あっちで優勝して君にあう
 カッコイイ男になれたらまた君に
 プロポーズします。


 それまで、待っていてくれますか?』


凌さんは、はっきりとあたしのほうを見て
マイクで力強く言った


必死にこらえていた涙が、あふれ出てきた


まさか、凌さんがここまで考えてくれて
いるとは思ってもいなかった


あたしが、行って・・・
というのを知っていたから・・・・


でも、今考えても
あたしは凌さんに相談されても、その
とおり、行って・・・


そう言うと思う。



あたしには、凌さんを変えることは
出来ないし人生を決める権利はない


凌さんにとっての一番は、あたしじゃ
なくてサッカーなんだから・・・



いつもそう思っていた


でも、今日は違った









 
 
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