彼とあたしの秘密の事情
FIFTH
愛する人
凌さんは、その一週間後日本を旅立った
「もう、あの日から二週間かぁ~
あのときは本当にやばかったよね
あたし、あそこでリンさんと自分じゃない
のに大泣きしてたし
しかも、わかにあんな度胸あったなんて
あたしにも驚きだよ 」
お昼の弁当を食べながら、振り返る栞
「だって、あたしもあの時は必死だった
んだよ。
最後かもって思ってたし・・・」
「そんなわけなかったのに~
あの凌さんがわかに別れ話をするなんて
でも、よかったわよね・・
あんな大々的なプロポーズを凌さんが
したのに、次の日のニュースには
ならないし、誰も凌さんが結婚した
ことなんて知らない
本当に凌さん、尊敬するわ~
なにもかもが完璧よね
あ~あ、陸くんにもそうなってほしい。」
ジュースを飲みながらぼやく栞