彼とあたしの秘密の事情

でも、あたしにはそんな風に
相手のことを一番に考えて、離れる・・


きっとそんな選択は出来ない


もし、もし陸くんが凌さんと同じように
海外に行くといったら・・


きっとあたしは

『行かないで・・』


きっと、そう言って泣くだろう


絶対に笑って送ることは出来ない



だから、改めてわかを尊敬した。

凌さんの海外移籍を本人から何も聞いて
なくて普通なら凌さんを恨んでも
しかたなかったのに・・・



わかは、少なくともあたしの前でも
泣かなかったし凌さんを恨んでは
なかった


むしろ、笑って送り出す。そう心に
誓っていた



自分なら、そんなこと出来ない


そう今日強く思った








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