彼とあたしの秘密の事情

もう、少しでまた触れてしまいそうな
陸くんとの距離・・・


陸くんが、あたしの手を優しく握って・・


「じゃあ、またね。
 電車が来たから・・・・


 本当は、帰したくないんだけど
 これだけはしょうがないから・・・」



 
握った手の暖かさでさえ、またすぐに
消え去った


でも、まだあたしの手には愛する人
のぬくもりが残っている・・・




「・・・うん。
 じゃあ、またね。」


あまりの恥ずかしさにうまく答えられない


実のことを言うと
陸くんとのキスは今日が初めてだった


しかも、これがあたしの
ファーストキスになった






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