彼とあたしの秘密の事情

「竜也さん、最後にもう一つ
 聞いていいですか?」


あと一つ・・・


俺は竜也さんに聞きたい事があった。


「いいよ。俺がおまえの力になれるなら
 なんでも聞いて。」



そんな竜也さんの目は、俺とは
違った輝きをしていた。




「大切な人がそばにいる。
 って、事は竜也さんにとって
 どんなことですか?」



俺が一番聞きたかったこと・・・



大切な人がそばにいる・・・・



俺にはまだそんなそばにいる人は
居ないけど・・




でも、ずっとずっと10年先20年先も
大切にしたい人はいる。




きっとそれだけは変わらない




何年先だって・・・・










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