ごめんね、ありがとう…先生

1.カウンセリング

それから何日の間、カウンセリングの空き時間に千弥と話していた。




「仲良いですね。海野先生」
「そんなことないですよ」


授業中に生徒は基本的には来ない。だから、千弥と久龍先生は二人で話していることが多い。








「健一。また来たの?」
「またってなんだよ」
「健一。こっち来い」
「なに?拓哉」
「後ろ」



後ろには生徒が立っていた。


「あぁ。俺は戻るわ」
「わかった」


拓哉は手にしたカップを元に戻しながらそう言った。
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