ごめんね、ありがとう…先生
6時を過ぎた時、チャイムが鳴り、瑞樹が拓哉の名前を呼んだ。



必要なものをバッグにしまい、寒がりな沙依にとっては唯一のおしゃれなコートを羽織ると玄関に向かった。


「お待たせ……しました」


ついつい小声になる。










ねぇ、先生


先生の目には


私はどう映ってるの…?







「似合ってるよ。行こ」



外に出ると一台の車が停まっていた。

ドアを開け、沙依を車に乗せ、暖房を入れると拓哉は電話した。
















相手は……健一。
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