♂最強SPたちの恋愛事情♀
にしても、どこに修行しにいくんだろう……。
「俊。行っちゃったね……。」
後ろから声が聞こえてパッと後ろを振り向く
「夢乃……。」
「えへへ。最近魔法を誰が使ったかもわかるようになってきたの。
普通の人間として生活していきたいウチにとって複雑だわ。」
そういって、やれやれとでも言うように肩をすぼめる。
「ウチの正体って一体なんなんだろうね。
どうせならみんなと同じ魔法使いがいいな……。」
さみしそうに語る夢乃。
確かに自分が何者かわからないというのはあまりにも不安なことだ。
ましてや、どんどん訳のわからない力が強くなっていく今、夢乃はどんな気持ちで生活をしているのだろう……。
「夢乃、なるべく早くあなたの力の正体をみつけるって約束する。」
「ありがとう。舞」
夢乃は屈託のない笑顔を私に返した。