♂最強SPたちの恋愛事情♀
────10秒後。
地面には、仰向けになったアサヒがいたのは言うまでもない。
「あらら。ゼロ君はここを卒業してから、また能力が上がったのでは?」
「まぁ、一応……」
夢乃のいる前じゃ、なかなか魔法を使えなかったけど、それでも基本の動きは自分なりに工夫しているから少しは強くなってないと。
「すっげー。」
「私たちと年が同じだなんて……」
「皆さん。
今のはちょっと早く終わりすぎましたから、次は僕がやってみましょう。
いいですよね?ゼロ君。」
嘘だろっ!?
俺が、先生と対戦する?
────これは、修行ですよ。
急に頭のなかで先生の声が響いて、思わず先生の方へとあわてて振り向く。
「ゼロ君。よろしくお願いします。」
そう、にこやかに笑った先生は爽やかに手をさしだした。