♂最強SPたちの恋愛事情♀



そういったときだった。


黒塗りの高そうな車が、パトカーを交えて僕らの乗っている車を取り囲んだ。










『早くっ!!こっちに来て!!』




トランクを上げて女の子は僕に手を伸ばす。





『ガキだ!!人質に使え!!』


後ろで男のそんな声が響いたけど、すでに僕らは外に飛び出していた。







『お嬢様!!お怪我は?』


『大丈夫っ。それよりお腹すいちゃったあ〜。』







先ほどまで怒りに震えていた女の子は、最初にあったほんわかとした女の子になっていた。





『そうだっ。車の中にクッキーが入ってなかった?
それを持ってきて♪』




そう指示した女の子は少し離れてみていた僕のところに走り寄ってきた。






よくよく見ると、背は小さいけど、顔はすごく整っていて、顔だけだと大人っぽくみえる顔立ちをしている。




細いけれど艶のある髪は、色が抜けていて薄い茶色。
太陽の光を吸い込むと、金髪にも見えかねない。






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