♂最強SPたちの恋愛事情♀
最終決戦〜アイノチカラ〜
因縁の対決
「シイラ!!リウを離せ!!
俺がてめえの相手してやる!!」
「あら、この間の命知らずのバカな坊やじゃないか。
やめときな、あんたにあたしの相手ができるわけないだろう?」
その言葉と同時にまたリウを締め付けて、苦しそうな声が横で聞こえる。
「安心しろ。俺なら殺したってかまわない。生命力だけは人一倍強いからな!!
前みたいな散々な結果で、満足なんかするかっ。」
吐き捨てるようにシイラの言葉を批判すると、耳まで裂けんばかりのでかい口をにいっと怪しく開いて、リウを解放した。
「………きゃっ。」
「リウ!!」
バサリと雜に投げ出されたリウに急いで駆け寄る。
体は傷だらけで、セシルさん同様、息も絶え絶えだった。
「無理しやがって……!!
俺が相手しなきゃ、いけねえはずだったのに……」
ギュッ……と優しく抱き寄せると、ピクリと反応をしめした。
「リウ……?」
「ゼロ……よかった。
戻ってきてくれたんだ、ね……。私、ね……夢乃守れなかった……夢乃はまだ、シイラのなかにいるの……
だからゼロ……夢乃……助け……」
「もういいっ。しゃべるな……傷広がるから。
夢乃は俺が取り戻すから。だから、少し休んでろ。」
コクリと少しだけ、首を動かすと、そのまま深いため息をついて薄くあけた目を閉じた。
「シイラ……」
「ふっ。別れの言葉は終えたか?」
ぜってえ……
「ぜってえ、てめえだけは許さねぇっ!!!!」