【長編】Milk Tea
「遅ぇよ」
って、あれ?
「ごっ、ごめん」
無表情でそう一言だけ言う尚。
何かー……普通じゃない?
昨日あたしの事抱きしめてきたよね?
なのに……この変わらなさは何?
「早く行くぞ」
そう言って尚はそそくさと背を向けて歩き出してしまった。
これは……変に意識をするべきじゃないのかな。
尚にとっては、仲間として抱きしめただけ?
とくに深い意味はないって事?
そーだよね。
何……あたし期待しちゃってんだろう。
分かってた事なのに。
ははは。
自分が笑えてきちゃうよ。