【長編】Milk Tea
尚……用事があるんだ。
ふと“避けてるんじゃないよね?”って思ってしまったけど、渡里君の表情を見てそれはないと思うことにした。
「そっか。っ帰ろ」
そう言ってあたしはバックを肩にかけた。
いつもの道を歩こうとしたら、成月が遊びに行きたいと言い出して、あたし達はカラオケへと向った。
「また歌うの?」
そう言いながらあたしは成月を見た。
つい最近カラオケに行ったばかり。
しかもこの2人の歌う曲数はハンパない。
帰りが遅くなりそう。
そう思いながらあたしは2人の後をついて行った。
ふと人混みに視線を向けると、あたしはある後ろ姿に目が留まった。
あれ……。尚?
ミルクティー色の綺麗な髪。
細身で長身。
あたしは2人に尚がいる事を言おうとした。
「ねぇあれなぉ…」