【長編】Milk Tea



1番聞きたかった言葉。


絶対に聞く事のない言葉。



そう思っていたのに……。



「うぅ~」



嬉しすぎて涙が止まらないよ。



抱きしめられたままあたしは尚のYシャツにしがみ付いて泣いた。



するとそんなあたしの頭を尚は優しく撫でてくれた。



「お前泣きすぎだよ」



呆れたようにそう言う尚。



「だってぇ~尚がっ……あぁ」



尚が。尚が嬉しい事言ってくれるから。


嬉し涙が止まらないんだよ。



ギュッと尚の胸にしがみ付いて泣きじゃくるあたしの頭を困ったように撫でると、尚は口を開く。



「ったく……しょうがねぇ奴」



そう言ってあたしの事をまた抱きしめた。



嬉しいよ、尚……。


こんなに想いが届く事が嬉しい事なんて知らなかった。


大好きだよ。大好きなの。


だから傍にいさせて。


傍にいてくれればそれでいいの。










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