【長編】Milk Tea
こういう時……頼りになるのは。
どうにもならない思いを聞いてもらいたくて、あたしは保健室に向かった。
「失礼しまーす……」
一応そう言って中を覗いてみたけど、先生がいない。
そっと中に入って見ると、一つのベットだけカーテンが閉まっている。
やっぱり……ここにいた。
あたしはそのベットの方に足を進め、カーテンをこっそりと開けた。
「スースー……」
気持ち良さそうな寝息を立てて寝ている成月。
あたしはその寝顔を見て、成月が起きるのを近くにある椅子に腰掛けて待つ事にした。
…………。
「おいっ」
「ほぇ?」
グイグイと肩を揺すられてあたしは目を覚ました。
目を開けると目の前に成月の顔がある。
「起きたか?」
そう言って成月はニッと笑った。
あたし……成月起きるの待とうとして寝ちゃったんだ。