【長編】Milk Tea
成月 Side
「美麗!」
走って行く美麗を大声で呼ぶ。
名前を呼んだけど美麗は振り返らずに去って行った。
くそ!
おれは渡里と佑騎の胸座を掴んだ。
「何でこんな事しかできねぇんだよ!」
どうしようもない気持ちになっておれはその気持ちを2人にぶつける。
「もっと…。美麗が好きなら、もっとあいつの事考えてやれよ!あいつの身にもなれよ!」
美麗を本気で好きなら……もっとあいつの気持ち考えてやれよ。
きっと……美麗は、おれ達が衝突する事が1番嫌な筈なんだから。
きっと……おれ達が前みたいに戻る事を望んでいる筈なんだから。