【長編】Milk Tea



尚 Side



昔から、渡里と成月とは一緒で。



高校入ってからは、佑騎も加わって……俺達はいつもつるんでた。



性格も考え方も違う俺達はよく衝突もした。



喧嘩の仕方とか、好きなモノを馬鹿にされたとか。



今思えばどれも阿保らしい事ばっか。



性格が違うからこそ、考え方が違うからこそ、



今まで一緒にいたのかもしれない。



大切な仲間だから。俺は。



みんなが同じ女を好きになった時……。



どうしたらいいのか分からなかった。



きっと誰かが美麗と付き合ったとしたら、必ずこの仲間っていう関係は崩れてしまう。



ずっと一緒にいたのに……。



ずっと同じ道歩んでたのに……。



絆っていうのは、作り上げるのにすごく時間がかかるのに、壊れるのは容易いんだなって改めて思った。



10年以上もかかったのに、壊れるのは一瞬で。



長く……大切に作り上げてきたからこそ、壊れる時の一瞬が恐ろしくて。





< 147 / 309 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop