【長編】Milk Tea
尚の正体
お昼。
授業という授業もまともにせずに、お昼になった。
あたしは自分で作ったお弁当を食べようと思っていると、渡里君が声をかけてきた。
「美麗ちゃん」
「あ、渡里君……何?」
「もしよかったら、一緒に食べない?」
え……?
キョトンとしていると、付け足すように渡里君は言う。
「って言っても、成月も一緒だけど」
あぁ……。
やっぱりね。
何となく予想はしてたけど。
でも転校初日で、友達とかいないし。
1人で食べるのつまんないし。
成月が居ても、渡里君いるし。
相手にしなきゃいいんだもんね。
でもまだ友達がいなかったあたしは、
「じゃぁ……一緒に食べようかな」
って素直に言った。