【長編】Milk Tea
第三章 桜蘭高校
狙われた成月
佑騎には結局納得してもらえず教室に戻ると、尚と渡里君が教室にいた。
隣に座っている渡里君にあたしは話しかける。
「そういえば、成月って今日まだ学校来てないよね?」
いつもあたしの隣で堂々と座っているはずなのに、今日はその姿がない。
すると渡里君はあたしを見ながら答える。
「連絡はきてないから……来るはずだよ?」
そうなんだ。
ただの寝坊で遅刻してるだけなのかな。
そう、深く考えずにあたしは机に頬杖をついた。
でも可笑しいよね?
成月って、意外に学校は休まないし。
風邪引くって感じでもないし……。
何かあったのかな。
そう思いながらボーっと隣の成月の机を見つめる。