【長編】Milk Tea
全ては順調だった。
あんだけ俺をライバル視してた江連も、琴羽の幸せを願うからって身を引いた。
ホントに順調だった。
1年っていう記念日の日。
待ち合わせの時間に遅刻して、俺は走っていた。
急いでいた。
そんな俺の目の前に不良が立ち塞がった。
「お前、桐生尚だよな?」
「あぁ?」
10人以上いたせいで、俺は少し全員を倒すのに時間がかかってしまった。
俺は無我夢中で走った。
最後に倒した奴の口から、
「お前の女も危ねぇぞ」
って。
俺は中学のトップ。
俺を気に食わない奴が狙うのは、俺が大切にしてる奴。
……琴羽。