【長編】Milk Tea
尚……。
あたし……。
「尚」
「そんな顔すんなよ。……押し倒したくなる」
その言葉の意味はすぐに分かった。
あたし……尚に抱きしめられて、頭が麻痺してるのかな。
顔に熱が集中してる気がするけど、あたしは尚を見上げた。
「尚……いいよ」
マンションの寝室のベットにあたしは優しく押し倒された。
「ホントに……いいのか?」
上に馬乗りになった尚は、あたしを見下ろしながら聞く。
あたしは真っ直ぐに尚を見つめて頷く。
初めてだけど……。
不安だけど……。
怖いけど……。
尚となら大丈夫。
すると、尚は眉を下げながら呟いた。