【長編】Milk Tea
「もう、しらねー」
恥ずかしくなって必死で声を堪える。
するとそんなあたしを見下ろして、尚は耳元で囁いた。
「声我慢するな。俺しか聞いてねぇよ」
そう言って耳をぺロッとなめた。
「馬鹿……」
顔を真っ赤にしていると尚は満足そうに笑う。
そしてまた尚はあたしに優しく触れる。
尚の骨っぽい手があたしの体を優しく触れて。
尚の冷たい唇が吸い付いて。
「美麗……?」
その声にあたしは強張る。
すると尚は優しくあたしの髪を撫でておでこにキスする。
「大丈夫だ。優しくするから」
その声で安心したあたしは頷いた。