【長編】Milk Tea
成月 Side
「容姿っていうのは、自分をここまで育ててくれた両親の素敵な部分を受け継いで作られるのよ!?それを馬鹿にするなんて許せない!!」
その言葉を聞いて、おれは少し怯んだ。
そんな……考えを持った奴がいるなんて。
そんな……真っ直ぐな目を持っているなんて。
そんな女がおれの前に現れた。
櫻井美麗……。
よく見たらあいつかなりの美人だよな。
って何考えてんだ!?
さっきからあいつの事ばっかじゃん!!
自分に突っ込みを入れていると、校舎裏に3年の姿を見つけた。
ん??
そっと見ていると、3年の言葉が耳に入った。
「今から襲いに行ったら、桐生の奴どんな顔すっかな」
あぁ。こいつ等、尚がトップになってる事気に食わない連中か。
んじゃ、尚に連絡しねぇーとな。
おれは久しぶりの喧嘩に笑みを溢しながら、尚の元へと走り出した。