【長編】Milk Tea
すると尚は布団をガバッと取り上げて、あたしの顔を出させた。
!!?
バッチリ合う目と目。
気付いたら尚はあたしを上から見下ろしている。
これって……あたしに馬乗りになってる。
「な、何?」
強気な声で言ってみるけど、内心パニック状態。
すると尚は余裕の笑みを見せてあたしを見下ろす。
「いい加減慣れろよ」
……無理な事言わないでください。
そんな整った顔で見つめられたら。
そんな甘くて低い声で囁かれたら。
そんな適度な筋肉のついた腕に抱きしめられたら。
……一生慣れる訳がない。
そう思っていると、いきなりあたしを抱っこして尚はフッと笑った。
「ちょっと!恥ずかしいから!」
体を隠せる唯一の布団が落ちて、あたしはパニック。
するとそんなあたしを面白がるように笑う尚。