【長編】Milk Tea



「うん。平気だよ。両親は海外に転勤で……お父さんの所有のマンションに住む事になって、ここに引っ越してきたの」



そう答えると、渡里君は“そうなんだ”って言った。



すると驚いたように成月は口を開いた。



「って事はお前……結構金持ちなんじゃねぇの?」



「え?」



「だって……マンション所有とかさ」



「まぁ……そこまでじゃないけどね」



そう言った頃。丁度マンションの前に着いた。



モダンな造りのマンションで20階建て。あたしの部屋は最上階にある。



そのマンションを見て3人は固まっている。



「そんなに驚かなくても。あ、そうだ。よかったら上がってく?」







マンション20階。



エレベーターで上がって着くと、そこには1つしか部屋がない。



あたしの部屋だけ。



「っとにすげぇな」



その成月の言葉にあたしは苦笑いする。



「はい。どうぞ」




< 38 / 309 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop