【長編】Milk Tea
3人を部屋に上げて、あたしはキッチンへと向かった。
「ホントに広いね」
そう言って渡里君は窓から景色を見ている。
成月と尚はリビングの真ん中にあるソファに向き合うように座った。
尚は脚を組みながら欠伸をしている。
その姿を見ながらあたしは聞く。
「みんな……紅茶とコーヒーどっち飲む?」
すると渡里君はコーヒー。
尚と成月は紅茶と言った。
あたしはマグカップにお湯を入れてリビングに戻ると、渡里君は成月の隣に座っていた。
……って事はあたし、尚の隣か。
軽く緊張しながら3人にマグカップを渡した。
「はい。砂糖とミルクは自由に入れてね」
渡里君は何も入れずにブラック。
尚はミルクだけでミルクティー。
成月は砂糖を3本も入れた。
「甘くないの……?」
そう成月に聞くと、
「全然!」
って答えた。