【長編】Milk Tea
「あ……はい」
あたしは素直に咲さんの近くにあった椅子に腰掛けた。
すると咲さんは、
「同い年なんだからタメ口でいいよ」
って笑った。
「あ……うん」
するとまた咲さんは笑った。
何て……綺麗な人なんだろう。
同い年には見えない。
「渡里……の大切な人なんだ?」
茶化すように笑いながら言う咲さん。
「あ……いや。その」
告白されたけど返事できてない、なんて言えないよね?
何て言ったらいいのか困っていると、あたしの心を読んだように咲さんは言った。
「渡里が一方的に言ってるだけなんだ」
「え……」
驚いて咲さんの顔を見ると、微笑んだ。
「本当は私。美麗ちゃんの事渡里から聞いてたんだ」